トレーニングの組み立てに役立つ
これだけは知っておきたい10項目

ジムにしばらく通っていると、トレーニング内容を自分自身でプロデュースしたいという気持ちがめばえます。自分のアイデアや直感を取り入れ、その成果が確認できたときの達成感は格別です。モチベーションは高まり、さらに高い水準でのトレーニングが約束されるでしょう。ここでは、トレーニング内容を組み立てる際に役立つ、幾つかの基本的な考え方をご紹介します。

トレーニングの組み立てに役立10項目

1.超回復
トレーニングによって筋肉がより太く強靭に生まれ変わることを「超回復」といいます。 筋肉の損傷はトレーニング後に筋肉が熱をおびたり、軽い痛みを感じたりする「バーニング(Burning)」や、筋肉中の血流が増大し、一時的に膨張する「パンプアップ」、そのほか、良く知られた例として、トレーニングの翌日や翌々日まで痛みが残る筋肉痛などによって体感されます。こうした身体の適応反応は、トレーニングによって筋肉が傷ついた証であり、同時に、回復に向けて準備が始まっていることを示すものです。

2.コントロールが大切な理由
身体に負荷がかかると、それを受け止める筋肉が伸ばされます。重量を持ち上げるということは、筋肉を伸ばそうとする作用に逆らって、筋肉を収縮させるということです。ベンチプレスで胸に下ろしたバーベルを挙げるとき筋肉は収縮します(ポジティブ動作)。バーベルを胸まで下ろすとき、筋肉は伸ばされますが(ネガティブ動作)、落下するバーベルにブレーキをかけるために、ここのときもやはり収縮しています(伸張性収縮)。ポジティブ動作を力強く行なうだけでなく、ネガティブ動作のコントロールにも気を配れば、より効果的なトレーニングを実践できるでしょう。

3.オーバーロードの法則
筋肉の発達は、与えられた負荷に耐えるための、身体の適応反応といえます。常に負荷を与えることで身体の適応を促し、継続的に筋肉を発達させましょう。いつも同じような刺激を与えていると“慣れ”が生じ、身体の反応が鈍るので、常により強い刺激を与えることが不可欠です(オーバーロードの法則)。例えばベンチプレスで50kgを10回上げることができる人の場合、10回を2セットできるようになったら2.5kg程度重量を増すという様にです。

4.トレーニングの頻度は?
あまりに頻繁にトレーニングを繰り返していると回数や重量がかえって低下してしまうことがあります。十分に回復し、身体が充実したタイミングを見計らってトレーニングに臨むのが理想的です。筋肉は48~72時間で回復するといわれています。一般的には2~3日の回復期間をおいて次のトレーニングに移ると良いでしょう。しかし、トレーニングに習熟し、重い重量を正確なフォームで行なえるようになると、1回のトレーニングがより密度の濃いものとなり、長い回復期間が必要になります。なぜなら、筋肉以外にも骨や靭帯、そして神経系の疲労も考慮する必要があるからです。上級者ほどトレーニングの頻度が低かったり、他の部位に休養を与えるために、毎回異なる部位をトレーニングしていたりするのはそのためです。

5.ゴールデンタイム
トレーニング直後は、筋肉を成長させるゴールデンタイムです。このタイミングで栄養素を筋肉に送り込むことができれば、トレーニングの成果を最大限に高めることができるでしょう。一般的にトレーニング直後30分以内がゴールデンタイムと言われています。

6.筋肉の材料
筋肉の約80%はたんぱく質です。たんぱく質は約20種類のアミノ酸で構成されています。トレーニング後の身体が新陳代謝によって筋肉を発達させるには、その材料となるたんぱく質、またはアミノ酸が十分に供給されている必要があります。いち早く血中のアミノ酸濃度を高めるように工夫しましょう。最も吸収が速いのは、数分から数十分で吸収されるアミノ酸です。プロテインの中ではホエイプロテインが、他に比べて吸収スピードに優れていると言われています。トレーニング直後は、吸収スピードの速いものを選んで摂取すると良いでしょう。一方、急速に高められたアミノ酸濃度は下がるのも速いので、吸収速度の遅いプロテインを併用して、長時間にわたりアミノ酸濃度を高く維持すると、より効果的といえます。

7.優先したい種目を先に
1回のトレーニングの中でも前半と後半とでは身体のコンディションは変わってきます。まだ疲労が少ないうちに行った方が良いものと、後半に行なった方が良いものがあります。まだ疲労が少なく、身体がフレッシュな状態にあるトレーニング前半は、より集中力を必要とする種目、特に伸ばしたいと考えている種目を行いましょう。反対に、腹筋や脊柱起立筋など、他の種目を行なう際にも使われる部位を早い段階で疲労させてしまうと、その後のトレーニングを十分な強度で行なうことが困難になります。クランチ、バックエクステンションなど体幹部の種目は、基本的には他の種目を終えてから行なうのが良いでしょう。 

8.多関節種目を先に
ベンチプレスやスクワットなど、複数の関節を動かす種目は、身体のより多くの筋肉を動因します。その分、多くの集中力を必要とし、また姿勢の制御をともなうなど、技術的にも高度なものになります。反対に、アームカール、レッグカールのように一つの関節のみを行なう種目は、動因する筋肉も少なく、また、比較的容易に安定を得られる姿勢で行なうので、ある程度疲労してからでも行なうことが出来ます。

9.トレーニング種目を変えよう!
優れたトレーニングメニューも、長期間行なっていると発達を実感できなくなることがあります(プラトー)。伸び悩んでくるとトレーニングの楽しさも失われ、集中力が低下して質の高いトレーニングがますます難しくなってしまいます。そうならないためにも、同一のトレーニングメニューは2~3ヶ月までにとどめ、一定の期間行なったら今までのトレーニングを細かく分析し、メニューを変更してみましょう。自分にはどのようなトレーニングが必要なのか、次回メニューを変更するときに何を加えるのか、常に心身ともに新鮮な状態でアンテナをはっておけば、トレーニングがますます楽しくなり、成果も出やすくなるはずです。

10.シェイプアップのポイント
ウェイトトレーニング(以下ウェイト)を上手く取り入れると有酸素運動の効果をさらに引き出すことができます。ウェイトを行なうと身体は火のついたように活性化します。先にウェイトを行なうことで、ピークの状態で有酸素運動をスタートできます。有酸素運動を単独で行なう場合、最初に糖質が使われ、その後脂肪の燃焼が始まります。ウェイトを先に行なっていれば、既に糖質は十分に消費され、有酸素運動では主に脂肪が燃焼されるでしょう。反対に、先に有酸素運動を行なった場合には、量の多いウェイトを行なう際に必要な糖質が不足し、十分な強度でトレーニングすることが難しくなります。ウェイトと有酸素運動を組み合わせる場合の基本は、「先にウェイト、有酸素運動は後」と覚えておきましょう。ただし、「重視したいスタジオプログラムがある」「プラスアルファの引き締め効果を得たい」という場合には、ウェイトを後にもってくる方法も有効です。

分割法
分割法
トレーニング初期は1回のトレーニングで全身を鍛えることも可能です。しかし、一つ一つの種目の強度が上がってくると、骨や靭帯、神経系の疲労も大きくなり、高い頻度でのトレーニングが困難になります。また、一つ一つの部位に集中したいという欲求も出てきます。ベテラントレーニーの多くは分割法を取り入れ、1回のトレーニングの質を高めると同時に、一定のトレーニング頻度を維持しています。■

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